自動売買を始める前に必ず読んでほしいこと
自動売買を始めてはみたものの、最初こそ、ちょっと勝てたものの途中から勝てなくなったり、ある月に入ってから突然調子が悪くなって怖くて止めてしまったということはないでしょうか。
EAには、始めるにあたって知っておかなければいけない特徴があり、逆に言えばこれらの特徴を理解していれば、結果につなげていくことができます。
とくに、これから自動売買を始めようと思っている方は、ここに書かれていることはよくわからないと思われるかもしれませんが、いずれ通る道となりますので一読いただければと思います。私自身もまさに深みにハマった側ですので、ぜひご一読下さい。
これは、よくある自動売買を始めたばかりの方との会話です。初心者には2つのタイプが大きくあって、自分から設定やFXについて調べに行くタイプと、何もよくわからないけど、動いているのを眺めるだけの方。
実は、前者の方が、早く退場しやすかったりします。そうならないためにも、是非読んでみてくださいね。
FX自動売買(EA)で勝てない人の特徴
今回は、自動売買で勝てない人の大きな3つの特徴について上げていきたいと思います。
逆に勝っている人たちは最低限これらの事は理解または、無意識で行っていることを認める必要があります。
もし、一つでも当てはまらないものがあるならば、一度ご自身の状況を振り返ってみてください。今は、よくても、遠くないうちに何かしら問題に見舞われる可能性があります。
特徴1.短期間で勝率を意識すると勝てない
ゴゴジャングルのEAを中心に見ていくと、共通点があることがわかります。それは、バックテスト(システム検証)では右肩上がりをしているのに、フォワードテスト(リアルタイム実績)では、山あり谷ありを繰り返しているということ。
こちらは、ゴゴジャングルの中でも人気EAの一つScal_USDJPYのバックテストです。
多少ギザギザではありますが右肩上がりなきれいな上昇をイメージすることができるかと思います。
実際のトレードもこんな感じでした。
2017/6 ~ 2018/3月ごろまでを見てください。約9か月にわたって美しい右肩上昇。当時のレビューを見ても絶賛の嵐でした。
ところが、2018年3月。最大DDが発生!特に後発から入った方が、過信してロットを大量に入れてトレードに戻ってこれなくなりました。
しかし、その後は順調に再度右肩上がりをします。そしてとうとう、前回の最高値を突破!
が、ドーン!
またしても、最大DDが発生。8か月の積み上げの多くを持ち去っていきました。この時はコミュニティの状況もさることながら、私の友人からもメッセンジャーで右往左往の連絡が。
さて、これは、何が問題だったのでしょうか。
バックテストは期間を確認しましょう
多くのEAツールは開発時にバックテストを実施しています。先ほどのScal_USDJPYのバックテスト、全体のドキュメントを張るとこのようになります。
注目していただきたいのは、期間。
2005/1 ~ 2017/8 の約12年間。
大事なのでもう一度言いますが、12年間です。
このEAは12年間運用した際に、このような結果になるであろうと言っているのです。
最大負けトレードに -179.02pipsとあるように、DDがほぼ間違いなくどこかのタイミングで発生することをちゃんと伝えてくれているのです。
ところが、この画像があまりにもきれいな上昇カーブであり、かつ、数か月にわたって負けが続かないと、「聖杯EA」と思い込んでしまい、運用しきれないようなハイレバレッジからの退場が待っているのです。
EAは使っているFX業者によって動きが異なる
EAを運用していると、フォワードテストと動きが異なることがあります。ゴゴジャングルのEAは勝っているのに、自分のEAはそもそもエントリーがされていない or まだ決済されていない or マイナス決済された etc…。
ご存知の方も多いかと思いますが、FX業者はそれぞれスプレッドが異なります。また、業者(特に国内)によっては、スリップした際に、ロスカット位置より下で決済させたりすることがあります。
- スプレッドの差異
- スリップ等、相場が急転した際の業者側の処理
- 業者のサーバーが止まっているとき(時々発生します。twitterが荒れます。)
こういった違いが原因で、異なる結果が発生します。
また、EAの開発者自身も、複数のFX業者で検証したわけではなく、特定の業者のみでの検証であったり、現在も複数の業者でフォワードテストをされていたりとまちまちなので、質問をされるのがよいでしょう。
EAのパラメーターによる変化
実際にEAを購入された方ならご存知かと思いますが、各EAにはパラメーターが存在します。これは、より多くエントリーする設定であったり、トレード時間を選択したり、相場が大きく動いているタイミングではエントリーさせない等、様々な設定が可能です。
ゴゴジャングルでのフォワードテストは、デフォルトのものが多いのですが、もしあなたが、この設定を変更していると、他の方と違う結果になる可能性が大きいです。
普段は同じ結果なのに、相場が大きく動いているタイミングで、この微妙な設定 × FX業者の選定によって、あるユーザーは大きく利益を上げ、あるユーザーは最大DDを発生させることがあるのです。
EAのバージョンによる変化
各EAはリリース後、不具合や、要望、相場等の状況に対応すべくバージョンアップを行っています。実はこれが上記の設定とまた複雑に絡んでくるため、ユーザーごとに大きな結果の差異を生み出します。
私と友人は同じEAを持っていましたが、私は見事に最大DDを食らいましたが、友人は何も問題が発生していませんでした。実は、私は最新のEAにバージョンを上げていたのですが、この際に、以前までと同じ設定をしたことが原因で、ストップロスの範囲が異なり、想定外の動きをすることにつながったのです。
特徴2.目先の動きに一喜一憂してしまう
正直これは、裁量の学習をした方のほうがより顕著に気になってしまうかもしれません。
なぜなら、EAの各ロジックは全て公開されているわけではなく、また、そのロジックが本当に正しいのかも一つ一つ検証をすることができないからです。
私自身の場合ですと、上位足のトレンド方向に対して短期でトレンド方向についていく、裁量スタイルでしたので、完全逆張りのEAを見るとハラハラしてしまいました。
短期足の上昇トレンド頂上で逆張りショートエントリー!
「なぜ、そこでエントリーするんだー!!!」(声に出てしまう叫び)
(※それがダメなわけではありません。個人個人のスタイルの話です。)
こうなると、気になってしょうがないわけです。幸いにも利確すればまだよいのですが、たいていは、そのまましばらく逆行して含み損を抱えるのです。
この時、あなたは何を思うでしょうか。
- 早めに手動で損切りしてあげよう
- つらいけど、耐える
- せっかくだから、もっと上の方で手動で追撃エントリーしておこう
基本的には、どれも本来するべきではありません。なぜなら、それらも踏まえてEAのロジックなのですから。
特徴3.1つのEAだけでポートフォリオを作ってしまう
EAには特性があります。上昇相場に強いEA、停滞時期に強いEA。
当然ですが、上昇相場の時期に停滞時期に強いEAを運用すると、エントリーしないだけでしたらよいのですが、全体の相場観が見えていないEAの場合、大赤字をたたき出してくれます。
ゴゴジャングルで色々なEAを見てみてください。ほとんどのEAが最終的に生き残っているとしても、多くのEAは一時的に調子が悪かったりします。
そのためには、各EAの特性を組み合わせたポートフォリオが必要になってきます。
つまり、上昇相場に強いEAと、停滞時期に強いEA、どんな相場状況でもコンスタントに微増していけるEA、これらを上手に組み合わせて運用していく必要があるのです。
EA開発者が考えるEAで勝つために必要なこと
EA開発者こそ、相場に生き残る方法をよく知っていたりします。
なぜなら、バックテストやフォワードテストで常にEAと向き合っているからです。(向き合っているから勝てるEAを提供しているとは言いません。)
gogojungleの投資ナビで大物EA開発者のkaibeさんと、東京シストレさんの対談動画があるので、一度見てみてはいかがでしょうか。
- 東京シストレさんが選んだ3本のEAを発表
- Trader Kaibeさんが選んだ3本のEAを発表
- それぞれのEAの特徴と、選んだ理由
- それぞれのポートフォリオの強み、弱み
- それぞれのポートフォリオはどんな人にお勧めか
- 狙う年利について
- EA運用を始めようとする人のためへアドバイス
動画:17分46秒
個人的には、1000円で買えるので、何か別のEA等や資金調整、ロット変更をする前に、一度見られることをお勧めします。
単純なEAポートフォリオのみならず、年利のイメージや、アドバイスは、まったく盲点だったりすることも多くあります。
何より、開発者の事がわかるのもいいかもしれませんね。
まとめ EAを長期運用するために気を付けること
ここまで、EA負けトレーダーの特徴を書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
EAを運用してみるとわかるのですが、中には運用開始時から負け続けるEAもあります。そんな月によっては負け続けるEAを運用することが本当にできますでしょうか。私は実際にそれを行うことはできませんでした。
私の場合何が起こったか。
- 手動での損切り
- 手動での追撃エントリー
- ロットを上げて負けを取り返す
- 負け続けたのでEAを止める(翌月大勝ちする)
ここまでに書いてきたことはまさに私が経験してきたことでもあります。
だからこそ、EAのポートフォリオが必要になってくるのです。
このサイトでは、EAの組み合わせ(ポートフォリオ)の作り方や、どのように検証していったらよいかを書いていきますので是非楽しみにしていてください。
FX自動売買(EA)で勝つ人の特徴
長期間でトータルで利益を出す意識がある
目先のトレードに一喜一憂しない
複数のポートフォリオを組み合わせる